と き:2015年7月15日(水)19:30~20:40
ところ:研究所事務所
参加者:5名
6月11日に実施したメロン農家・正木康弘氏への訪問調査の結果について、訪問のまとめを報告・討論し、新しいテーマを探った。
* 正木さんは、米、トマト、メロンなどの組み合わせで、人を雇わず家族労働で、借金もせず経済的にも上手くやっている。たまたま、成功しているというよりも、家族農業の可能性を感じる。
* 地域ではいろいろな試みがなされている。
・天草 :養殖漁業に「竹粉」を混ぜた餌を使って成果を上げつつある。漁業と農村のコラボの可能性がある。
・山都町:移住者の作った農作物(無農薬)をネットで販売する支援を行っているグループがある。
「おやまのやおや」という巡回販売のグループがある。山都町の農家と契約し、とれたトマトや野菜を熊本市内の特定の団地(3~4カ所)で販売する。月20万円程度の利益を得ている。
・ 大津町:「唐いも」のスイーツをつくり販売する「芋の倉庫レストラン」。高校生や大学生が活躍している。
・ あさぎり町:農家の実務を代行し、放棄地などの管理も手伝う「集落センター」ができている。
* TPPで米が安く入ってくるようになれば、米作農家はなくなる。20㌶程度の米作農家でも立ち行かなくなる。
* 20㌶×5程度の規模で法人化し、機械を集約し、経済効率を上げて米作を続けるという可能性もないことはない。
* 農業は国土保全という重要な役割を担っている。国は新たな「食料・農業・農村基本計画」で食糧自給率の目標を、10年後にカロリーベースで45%と決めた。それを実現するためには、農地の保全が不可欠となる。ここに依拠して農村と農業を守る取り組みはできないものか。
* 山都町では、農業と観光、食のトライアングルで町おこしができないか試験的試みがなされている(食農観光塾」)。20人の集団ができている。「地球緑化の会」主催でエコスクールが開催される。
* 農業と農家経営を守り、そのことが国土保全に結びつくような事例があるはずである。今後はそれをさらに探そう。
以上のような討論を経て、次回は、山都町での取り組みを更に詳しく検討することにした。
(次回研究会)
と き:8月18日(木)19:00~
ところ:研究所事務所
テーマ:農業と農家経営を守り、そのことが国土保全に結びつくような事例を山都町に探る。
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住んでよかったと思える郷土づくりのために、地域住民・自治体職員・地方議員・学者など、みんなが知恵と力を出し合って活動しています。 地域のまちづくり・介護保険問題・農業農村政策・自治体の財政分析など、それぞれが取り組みたい課題で調査・研究しています。
2015年7月24日金曜日
第70回農業・農村政策研究会のまとめ
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